旧兌換銀行券ってどんな紙幣?高く売れるの?

旧兌換銀行券は日本で初めて発行された「日本銀行券」に該当する旧紙幣で、全部で4種類の額面が発行されました。
すべての額面に大黒天が描かれている事から「大黒紙幣」という名称でも有名な紙幣ですので、意外と一度は名前を聞いたことがある方も多い紙幣ですね。
このページでは、全4種類の旧兌換銀行券の買取価格や概要を、画像付きで紹介していきます。
ただし、旧兌換銀行券は買取事例が確認できない程希少性の非常に高い額面がある程で、全体的に買取相場が高いので買取の際には相見積もりが必須と言えます。また、状態による買取相場の変動が大きいので先に「おすすめの古銭買取業者」と「正確に旧兌換銀行券の買取価格を調べる方法」をご紹介します。
旧兌換銀行券(大黒紙幣)を含めた旧紙幣の買取をお考えの際には是非参考にしてください。
また、他の「額面」や「券種」の旧紙幣(古紙幣)の買取情報はこちらも次のページも参考にしてください。
旧兌換銀行券の買取におけるおすすめ買取業者を紹介
旧兌換銀行券の買取は優秀な古銭買取業者に依頼をする事で安心に高価買取が実現できます。次のおすすめ買取業者はネットによるWEB査定も対応してもらうことが可能な古銭買取業者なので、気になる旧兌換銀行券をとりあえず査定してほしい場合にもおすすめです。
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古銭買取福ちゃん
福ちゃんの古銭買取データ早見表 買取価格(古銭) 8.0点 買取価格(記念硬貨) 7.5点 顧客対応(サービス) 8.0点 対応のスピード 7.0点 -
バイセル(旧スピード買取.JP)
バイセルの古銭買取データ早見表 買取価格(古銭) 7.0点 買取価格(記念硬貨) 7.0点 顧客対応(サービス) 6.0点 対応のスピード 8.0点
旧兌換銀行券の買取相場と概要をまとめて解説
では、今まで発行された旧兌換銀行券の買取価格となどの情報について、画像付き一覧で説明していきます。
このページで紹介している旧兌換銀行券の一覧は次の通りです。
旧兌換銀行券の種類・買取価格一覧
上記の旧兌換銀行券の名称をクリックするとそこまでジャンプします。
旧兌換銀行券100円札の買取相場と概要

旧兌換銀行券100円札の買取価格一覧リスト
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紙幣の名称未使用美品並品
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大黒100円札未使用買取事例無し美品買取事例無し並品買取事例無し
旧兌換銀行券10円札の買取相場と概要

旧兌換銀行券10円札の買取価格一覧リスト
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紙幣の名称(種類)未使用美品並品
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大黒10円札未使用50万円~150万円美品25万円~50万円並品12万円~25万円
旧兌換銀行券5円札の買取相場と概要

旧兌換銀行券5円札の買取価格一覧リスト
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紙幣の名称(種類)未使用美品並品
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大黒5円札未使用15万円~40万円美品9万円~15万円並品5万円~9万円
旧兌換銀行券1円札の買取相場と概要

旧兌換銀行券1円札の買取価格一覧リスト
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紙幣の名称(種類)未使用美品並品
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大黒1円札未使用3万円~8万円美品1万円~3万円並品5000円~10000円
動画にまとめていただきました!
旧兌換銀行券の買取相場や価値について当サイトも参考にし、動画を作成いただきましたのでここでも紹介させていただきます。
旧兌換銀行券の正確な買取相場を調べる方法

手元にある旧兌換銀行券の正確な買取相場を調べる方法はとても簡単です
古銭買取業者にメール査定を依頼するだけ
これだけで専門家に旧兌換銀行券を査定してもらえます。
旧兌換銀行券含めた古銭は写真があればほぼ確実な査定が可能ですので、問い合わせフォームから写真を添付して送ればすぐに買取相場が明らかになります。
そして、メール査定であれば買取依頼も簡単に断れるのもおすすめなポイントです
旧兌換銀行券をメール査定の方法やおすすめの業者については次のページも参考にしてください
【旧兌換銀行券の歴史】どんなお金だった?

旧兌換銀行券は、銀と兌換(引換という意味)、つまり銀との交換が可能な紙幣として発行されました。
本来、兌換券は正貨である「金(Gold)」との交換が可能なのが一般的ですが、当時はを正貨とする”銀本位制”が実質的に確立されていた時期だったことから、こちらの旧兌換銀行券は、”銀との引き換え”が可能だったのです。
そのため、当時は“日本銀行兌換銀券”とも言われていました。
旧兌換銀行券には大黒様が印刷されていることから「大黒札」とも呼ばれており、「旧兌換銀行券100円(大黒100円)」「旧兌換銀行券10円(大黒10円)」「旧兌換銀行券5円(裏大黒5円)」「旧兌換銀行券1円(大黒1円)」の4種類が発行されました。
古銭的な価値も高いことで知られる古紙幣で、特に100円札・10円札の価値は非常に高く、古銭買取でもプレミア紙幣として重宝されています。
この旧兌換銀行券について知るためには、明治時代における「国立銀行」と「日本銀行」の設立の経緯を知る必要があります。
国立銀行と国立銀行券について
明治初頭、明治政府は明治通宝と言う不換紙幣である政府紙幣を発行していましたが、明治5年(1872年)に国立銀行条例が公布され、「民営による」複数の国立銀行を誕生させました。
これらの国立銀行が初めに発行した紙幣は「旧国立銀行券」と呼ばれ、金や銀などの正貨と交換することができる兌換券でした。
この兌換券紙幣の発行により、「金本位制の確立」と「不換紙幣の整理」を行おうとしていたのです。
しかしこの時代は、国内に金が著しく不足していた事もあり、発行する為に金の用意が必要だった旧国立銀行券の安定した数の発行が困難になります。
旧国立銀行券の発行が著しく滞る事は経済への大きな影響が出てしまう事から、急遽不換紙幣(金銀と交換できない代わりに、政府が貨幣価値を保証している紙幣)に頼らざるを得ない事になり、そうして新たに発行されたのが不換紙幣である「新国立銀行券」でした。
日本銀行設立の経緯
明治10年(1877年)に勃発した西南戦争による資金不足に対して、大量の不換紙幣の発行で対応しましたが、その結果として大量の紙幣が出回る事になり激しいインフレが起こってしまいました。
政府はこの混乱を終息させ財政基盤を強固にするため、明治15年(1882年)に日本銀行条例を公布、国立銀行条例も改正し、この時に現在も紙幣を発行している機関である日本銀行が設立されました。
この日本銀行の設立に伴って、当時は政府と国立銀行という二つの機関が紙幣を発行していましたが、現在のように日本銀行のみが独占的に発行するという形式に変更されました。
そして、明治17年(1884年)に銀をお金の基準とする事実上の銀本位制となっていた事から、兌換銀行条例公布に伴い、日本銀行が明治18年(1885年)に今回紹介している旧兌換銀行券(日本銀行兌換銀券)を発行しました。
なので、実は現在も紙幣を発行している日本銀行が初めて発行した紙幣と言うのがこの「旧兌換銀行券」なのです。
旧兌換銀行券の発行によって紙幣に対する信用が回復し、日本銀行兌換銀券は広く流通する事になり銀本位制が確立されていきました
明治30年には更に貨幣法が改正され、「銀本位制」から金がお金の基準となる金本位制へと変更され、日本銀行兌換券となる「甲号兌換銀行券」等が発行されました。(このへんの話は甲号兌換銀行券のページで詳しくご紹介します。)
その後、昭和14年に施行された兌換銀行整理法によって、5円以上の紙幣は運用停止となり、さらに昭和28年の少額貨幣整理法の施行で、1円未満の紙幣や硬貨が運用停止となったのです。
これによって、大黒1円を除く3種類の紙幣(旧兌換銀行券100円、10円、5円)は運用停止となりましたが、実は大黒1円だけは「1円」として使用することが可能です。(※貨幣として使用すれば大損します)