紹聖元宝の特徴/買取相場と詳細について

江戸時代、日本は鎖国政策をとっており、長崎の出島だけで外国との貿易を行なっていました。
1636年から日本で寛永通宝が作られるようになり、国内で広く普及していったので、これまで使われていた明(今の中国)で作られた銅銭や宋の銅銭の使用を禁止しました。使用の禁止されたこれらの銅銭は、オランダなどへ輸出されました。
ですが、長崎ではオランダと中国との貿易を盛んに行なったため、貨幣の需要が高まり、銅貨が不足してしまいました。
そこで、”貿易取引専用の銅銭”を作ることになったのです。
この「貿易取引専用」の貨幣を「長崎貿易銭」といいます。1685年までの50年余り、貿易の場で長崎貿易銭は活躍しました。
今回取り上げる「紹聖元宝」は、8種類が知られる「長崎貿易銭」の中のひとつです。
紹聖元宝の買取相場と詳細
紹聖元宝は「しょうせいげんぽう」と読み、直径は24ミリ、重さは僅か3グラム程の穴銭でした。
貿易専用ということもあってか、一般の貨幣にくらべて薄手で、文字の彫りも浅くなっています。
円形で中央に正方形の穴がうがたれており、上右下左の順に「紹聖元寳」の文字が刻印されています。
明から輸入されて長く使われた「永楽通宝」あるいは「寛永通宝」など、国内で作られた銅銭は文字の刻印順が上下右左のものが多いのですが、長崎貿易銭だと上右下左のものも見られます。
紹聖元宝の刻印の書体は、2タイプが存在します。
- 真書(しんしょ:日本でいう楷書のこと)
- 篆書(てんしょ:昔の中国で使われた書体)
この2つのうち、長崎貿易銭として使われていた紹聖元宝は”篆書”のものです。紹聖元宝は、元々は第7代皇帝の哲宗が作っていた穴銭をベースにして鋳造されました。
紹聖元宝は貿易専用の穴銭であることから、一般的な貨幣として通用していた“寛永通宝”などの文字を使用することが出来ず、かつて中国で使われていた宋銭を基に考案されました。
(基となる宋銭の”紹聖元宝”は、中国で紹聖元年(1094年)に発行されたものです。)
紹聖元宝の買取相場は、一般的に出回っていた通用銭になると、大体数百円前後の買取価格に落ち着きます。
ですが、紹聖元宝の母銭(鋳造の基にした銭)となると希少価値が高いため、買取相場も2万円前後からが期待できるようになります。
一般的に、母銭は通用銭(子銭)よりも至輪径が大きく、素材も母銭のほうがきめ細かく上質です。
ですが、古銭に慣れた方でないと見分けは付きづらいので、業者へ写真付きで質問されてみることをおすすめします。
通用銭のベースになった型となると、数も少なくなかなか出回っていないのではないかと思いきや、実はそうではありません。
希少価値が高いため値段は高額になりますが、オークションや古銭商などでも母銭は普通に販売されていますし、業者の買取実績にも掲載されている場合が多いです。
母銭は希少品ではありますが、普通に発見される可能性も比較的高いため、価値が気になる品があれば一度査定を受けられてみてはいかがでしょうか。
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このページで説明したのは、あくまでも「古銭の目安の価値と買い取り相場」ですので、先に古銭の買取価格を正確に知る方法をご紹介します。
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